2025年2月5日、東京の国立劇場にて、長野剛識が手掛ける「セヴシグ（SEVESKIG）」の2025-26年秋冬コレクションが発表されました。 

今回のコレクションテーマは「TO BE TWISTED」。2500年以上続く日本の歴史の中で培われてきた独自の価値観に着目し、「無常」や「侘び寂び」といった移ろいゆく様を尊ぶ美意識を”捻くれ”と捉えてデザインを構築しました。会場となった国立劇場では、フィンガードラマー兼トラックメイカーのKO-neyとロックバンド「RIZE」のベーシストKenKenによるバンドセッションからショーがスタートしました。 

コレクションでは、ブランドが得意とするグラフィックを際立たせたデザインに加え、「西陣織」に用いられる素材のひとつである「焼箔」の加工技術で仕上げたライダースジャケットや、半手織りの織機で製作したウールのツイードチェック生地を用いたジャケットやボトムスなど、多様な質感のアイテムが登場しました。また、1960年代の日本人の装いから着想を得て、アーガイル柄や細かいマドラスチェック柄を随所に散りばめました。さらに、イラストレーター江口寿史がキャラクターデザインを務めたアニメ映画『老人Z』とのコラボレーションも実現し、主人公の三橋晴のイラストをあしらったトップスも目を引きました。  

セヴシグの革新的なアプローチは、日本の伝統技術や美意識を現代的なデザインに昇華させ、ファッションの新たな可能性を提示しています。

All photo by ©️Shintaro Ogawa